部分入れ歯はあるが、次々と歯が抜けて義歯は落ちるし、まったく噛めない(50代男性)
知り合いに歯科医師は何人もいるが、HPを見て治療は萩原歯科と決めていた
【患者さんの情報・ご希望等】
- 17歳の時から37年間、歯科治療をしていない
- 次第に歯を失ってしまったが、仕事の忙しさもあって、治療を先延ばしにしてきた
- 咬むことができない状態が長く続き、噛めるのがどういうことか、わからない
- しっかりと噛めるようになりたい
- 見た目も悪く、笑えない
- 大きく口を開けて、食事や会話をしたい
- 口元を見られても大丈夫なような見た目にしたい
- 15年前に一度、思い切って歯科医院に行ったことがあったが、歯科医師からいきなり、「ひどい」と言われ、すぐに費用の話になったので、そこでの治療はせず、そのまま
治療前後の口元の変化
治療前:今までの義歯を入れた状態
ばねをかけた歯が抜けて、義歯は不安定な状態でした。
- 噛めない
- 外れやすい
- 歯茎が痛い
治療前:義歯を外した状態
上顎は、もともとは歯が残っていて、それにバネをかけて義歯を支えていたものの、すべての歯が抜け落ちてしまったため、義歯が落ちてしまう状態(歯が一本も無い総義歯の形態であれば、吸着による安定を期待できるが、使っていた義歯は歯がなくなると落ちてしまう部分義歯であったため、噛むこともできない状態でした。)
下顎には、数本の歯が残っているものの、歯周病の進行によって歯根周囲の骨が喪失、ぐらついている状態でした。また、前歯も抜けてしまっているため、見た目も悪くなっていました。
治療後の状態
上顎:歯が一本も無い状態なので、吸着を求めた総義歯治療。
下顎:数本の歯が残っていましたが、歯周病が進行しており、そのまま残してばねをかけても、長く持たせることは難しいため、利用できる2本の歯の歯根を磁石装置に利用した義歯にしました。
下顎も総義歯の形ですが、義歯の中に埋入した磁石が、歯根の装置と引き合うことで義歯の安定性を高めています。
治療完了
今回の症例では、上下の歯の傾きや長さ、並べかた、歯並びの正中(真ん中)と顔の左右のバランスの調整など、丁寧に整えることで、「できるだけ自然な口元の見え方」を求めました。
義歯なので、絶対に外れないわけではなく、口の中のすべての部位でどんなものでも絶対にかめるわけではありません。食事や発音をストレスなくできるようになるまで、噛み方の工夫や発音の練習など、患者さんに協力をお願いせざるを得ないところもあるものの、患者さんは見た目も含め、普通の食事を安心してできるようになったことに、大変満足してくださいました。